根管治療の流れについて
根管治療の流れ【根管治療専門医院が解説】
当院における治療の流れは
1. 初診:診査・診断とカウンセリング
2. 二回目:歯の中の細菌感染を取り除く
3. 三回目:歯の中にお薬を詰める、土台を作る
4. 経過観察
となります。
1)初診
まずは気になる症状や経過などについて問診を行います。その後、お口の中の検査とレントゲン撮影を行い、症状の原因を探ります。
問診
・歯の痛みの強さや痛みの持続時間(数秒or数十秒?)、どのような時に痛みを感じるのか?
・いつから症状があるのか?
・歯肉や頬の腫れはあるのか?
・いままでの治療歴や以前の治療環境は?
・その他、診断に必要な事項
お口の検査
- 歯の神経(歯髄)の反応を調べる検査
- 打診痛や圧痛の有無(歯根周囲の炎症の診査)
- 歯肉の腫れの有無
- 歯周ポケット(歯根が割れているかの診査、歯周病との鑑別診査)、歯の動揺
- 虫歯
- 残っている歯の量(根管治療後のかぶせ物が可能かどうかの判断)の評価
冷たいモノを当てて歯の神経の反応を調べます。
残存する歯の量(どれくらい削られているか)を見極め、歯の寿命について検討します。
レントゲン検査
・気になる歯の周囲に限局した部分的なレントゲンを撮影します
・必要に応じて歯科専用CT撮影を行います
・被曝量の少ないデジタルレントゲンを使用します
カウンセリング
診査診断の上、以下の項目について詳細に説明いたします
・現在の状況と治療方法
・治療が成功する見込み
・治療に必要な回数、期間
・治療中に起こり得る偶発症、治療のメリットとデメリット
・提案した治療法以外の別の選択枝
・治療に必要な費用
応急処置
・強い痛みや腫れ、全身症状がある場合は必要な応急処置や投薬を行います。
2)二回目 ~歯の中の細菌感染を取り除く~
二回目から根管治療を開始します。
この時は根管内の神経や以前の治療で詰めたお薬などを取り除き、根管内の細菌を可能なかぎり除去します。
当院では顕微鏡を使用し、肉眼では視認できないような細部まで徹底的に綺麗にしていきます。
どうしても直接触ることにできない場所については薬品で洗浄したり、除菌効果の高いお薬を貼薬したりして、根管内の殺菌を行います。
根管内の細菌感染により強い炎症が起きています。
専用の器具や薬剤で根管内を徹底的に掃除します。
3)三回目 ~歯の中にお薬を詰める、土台を作る~
三回目は綺麗になった根管内が再び細菌感染しないよう、根管内をお薬でパッキングします。
その後、穴が空いた歯に土台を入れます。
当院では歯と同じような弾性のあるファイバー含有の素材で土台を作製しています。
(かかりつけ医で土台を入れる場合は根管内のパッキングまで当院で行います)
ゴムのような材料やセメント等で根管内を密封します。
ファイバーポストで歯に開いている穴を埋めます。
その後、かかりつけ医で差し歯(かぶせ物)を作製していただきます。
4)経過観察
治療が成功しているのかどうかは術後経過を追わないと分かりません。
当院では3~6ヶ月毎に経過観察を行い、治療の成否を判定しています。
経過良好であれば、病気が完治するまで定期的に経過観察を行います。
もし経過不良と判断された場合は、外科的な方法で治す必要があります。